誰も教えてくれない「電気料金の踏み倒しはできるの?」
「いつか払えばいい…」と思っていいた電気料金。毎日の仕事が忙しくて、ついうっかり忘れてしまい、月日が経って困っている方は多くいらっしゃると思います。ネット上には「電気料金を踏み倒した」という事例がある事から…
- 無視していれば忘れてくれるのではないか?
- 払わなくてもよいかもしれない?
とよこしまな考えが出てくる方もいらしゃると思います。
結論からお伝えすると「電気料金の踏み倒しは出来ません」
遅かれ早かれ電気料金を支払う必要があります。そんな中でも、誰も教えてくれないような「電気料金の滞納」や「踏み倒し事例の謎」についてご紹介します。
電気料金の滞納→自己破産!それでも踏み倒しは可能?
電気を使ったのですから料金は支払う義務があります。ラーメン屋さんでラーメンを食べて料金を払わないと罪に問われる事と同じです。そういった部分を前提に、電気料金の踏み倒しをすることは可能かというお話をします。
電気料金を踏み倒したという話はあまりおおっぴらにされていませんが、中には踏み倒したという実例もあります。しかし、電力会社も未払いの電気料金を回収しようとさまざまな手法で、しつこく徴収しようと動くのは当然です。
では、どのようなパターンで踏倒しができたのでしょう?
電気料金踏み倒し事例「自己破産」
電気料金や水道料金、住宅ローンなどの滞納が続き、とうとう自己破産というケースも珍しくはありません。自己破産をした場合の電気料金の踏み倒しはできるのか、できないのか?これも公表されていませんので謎の部分が多いと言えます。
実は、電気料金の滞納は債務(借金)扱いになり、債務整理で減額、または踏み倒しもできるという話もあります。自己破産で踏み倒しができるのは電気料金の滞納金額のみで、自己破産後の電気料金は支払う義務があります。
自己破産となれば電気料金のほかにも支払っていないことが多く考えられます。未払いの請求書の処理は手続きが大変複雑なので、できれば弁護士や士業の方に相談し、細かい指示をいただくのが安心です。
引越しすれば電気料金の踏み倒しはできる?
電気料金の滞納があるけど、引越しが決まっているから居場所も分からないだろうと、つい電気料金を滞納したまま引っ越してしまう方がいらっしゃいます。引越しをして、新しい住所先で滞納したままの同じ電力会社の契約はできるのでしょうか?
一見できないように思われますが、滞納していても電気の申し込みができたという話があります。問題なく契約ができたという方が多く存在する事を聞くと、引越してしまえば滞納しても大丈夫?と思われるかもしれません。
しかし、引越し先で電気料金を滞納すれば、踏み倒しをしようと考えても結果的に電気は止められてしまいます。電気料金を滞納したまま引越しをすれば、結果的に以前や現在の住所を調べられ、請求されることもあります。
また、電気料金の滞納には期日を過ぎると利息が課せられます。電力会社によって滞納の利息のほか、支払期限は多少異なりますが東京電力の場合は次の通りです。
東京電力の電気料金の滞納利息と支払期限
最初は東京電力の支払い期限の仕組みを見てみましょう。
東京電力の場合、検針日から30日以内を早収期限とし、この期間内に支払わなければなりません。早収期限を過ぎると遅収となり40日を過ぎると延滞金が1日で0.03%、年利で10%課せられます。
50日目が支払い期限2回目となり、その後も支払わないと督促状や送電停止のお知らせが届きます。その後も電気料金を支払わないと検針日から約2カ月で通常は電気が止められてしまいます。
東京電力以外の場合、早収期限や利息が若干違いますので、詳しくは電力会社に問い合わせるかホームページで確認しましょう。
電気料金を数カ月踏み倒した事例はあるの?
電気料金を2カ月滞納し、その後も同じ場所に住んだまま数カ月踏み倒した。こんな事例があります。その方法は電気が止まる期日の数日前に電力会社に電話をして、新規で他の名前で申し込むという方法です。
新規の名前で申し込む
電力会社に電話をして、滞納している住所に、他の人が引越しをしてきたように申し込めば、2カ月の滞納期間が過ぎても同じ場所に住んでいながら電気の送電がストップしないというのです。
実際、この方法で電気料金を踏み倒したまましばらく同じ住所に居座ったという話もあります。必要な情報で住所と名前だけで未払いという判別は難しく、同姓同名も全国にはたくさん存在するでしょう。
そのため、このように踏み倒しが出来る現状もあるのですね。でも、他人のフリをしてもいつかはバレてしまう事は一目瞭然。そのまま電気料金を支払わないで踏み倒しが出来るというわけではないので、計画的に電気料金を支払うことをおすすめします。
電気料金の消滅時効はあるの?
電気料金を滞納すれば消滅時効はありえるのか?という疑問を抱いている方もいるでしょう。実際、電気料金は滞納すれば、請求書が長期に渡って送られてきます。例えばこんな話があります。
電気料金を滞納し、3年以上も経ってしまいました。この3年分の電気料金は全額支払わなければならないのか?という質問にネット上ではこう答えています。
「電気料金やそのほかの公共料金の未払いがある場合の時効は2年です。そのため、支払わなくてもよい可能性があります。」これは、民法173条の2年の短気消滅時効に、電気料金の踏み倒しがあてはまるからです。
ですから2年間を過ぎた電気料金は支払わなくてよい可能性があると告げているのです。つまり公共料金は、時効を過ぎれば請求されなくなる可能性もあるということです。
2年経てば支払う義務がなくなると踏み倒し計画をしても、途中で悪質だと電力会社に判断されれば裁判をされることも考えられるため、当然覚悟が必要です。
請求書が送付されるだけではなく裁判上の請求(催告)と呼ばれ、後に裁判になれば、電気料金の未払いのほかに裁判にかかる費用(弁護士費用)など思わぬ出費を招くことも考えられます。
裁判沙汰にまで発展すれば、無断で転居をした場合でも移住先を捜しあてられ請求書と振り込み用紙を送ってこられます。そうならないために、電気料金の踏み倒しは安易に考えないほうがよいかもしれないですね。
電気料金支払いギリギリにボイコットとは?
なんとも不謹慎な話です...電気料金が未払いだと自宅に請求書や振込み用紙が送られてきますが、あえてその振込み用紙ではなく、郵便局などに備え付けられている払込取扱票を使い、一部の料金を記入し、通信欄のところにこう書くのです。
「原発の再稼動に反対!」や「電気料金の値上げは納得できない」など、抗議内容を含めた文章を書き込みます。電気料金を支払うために振り込むのに抗議文とは?と不思議に思いますよね。
しかしそうする事によって、原発事故に対する抗議や消費者の抗議運動のボイコットとして扱われるという可能性です。単なる料金不足、遅延扱い、未払い扱いとは違う扱いになり、踏み倒しができたというのです。
電力会社から電話が来たら、「電気料金の踏み倒しではありません。原発に対する抗議です」と告げた所、扱いが変わるという話ですが、悪質極まりない上に、特殊な例のひとつなので皆さんには絶対にやっていただきたくはありません。
送電ストップまでの期日を伸ばす方法はさまざまですが、結局、自宅に徴収に係りの方が来て結局は支払う事になります。
消し忘れてしまった長期留守中の電気料金踏み倒しはできる?
長期の出張で数カ月留守にし、帰ってきたら電気やヒーターをつけっぱなしだったなんてショックですよね。誰もいなかった部屋なのに…
誰も使っていないとなれば、電力会社に「消し忘れた電気料金だ」と主張して電気料金を踏み倒したいと一瞬頭をよぎることもあるでしょう。実はこのようなクレームや問い合せは電力会社に多数寄せられているといいます。
一見非常識ですが、水道が漏水した場合は地域の窓口に書類を提出すればある程度考慮してくれるため、電気料金でも踏み倒しができるのでは?と思った方がいるかもしれません。
しかし、電気の消し忘れはあくまで自己責任のため、契約の電力会社の窓口に問い合わせたとしても電気料金の踏み倒しは難しいようです。誰もいなかった、使っていないと主張しても根拠や確実性がありませんからね。
消し忘れた電気料金の請求は悔しいですが、素直に電気料金を支払ったほうがよいでしょう。
滞納したら信用情報に載るの?
電気料金を滞納してしまったら、その後に信用情報機関に載ってしまうの?と不安になった方も多いでしょう。電気料金や、そのほかの水道料金やガス料金は個人信用情報機関と関わりはありません。
滞納したとしても信用情報機関に載ることはありません。
個人の信用情報を管理しているのは、クレジットカードやキャッシングなどの返済や借入に関する情報が詳しく載せられています。そのため電気料金をクレジットカードで支払っている場合は話が変わってきます。
クレジットカードで電気代を支払っている方は信用情報に載る!
何でもクレジットカードで支払い、電気料金などを含めたものを滞納している場合は要注意です。いくら公共料金とはいえ、クレジットカード会社があなたの電気料金を代わりに支払っていることになり、その電気料金を滞納するとクレジットカード会社の信用度を落とすことにつながります。
滞納扱いになれば信用情報機関に情報が載りますので注意しないとなりません。もし、少しでも信用情報機関に載る確率を低くしたいのなら、電気料金などの公共用金の支払いは、口座引き落とし、または請求書と一緒に送られてくる振込み用紙の支払いにしましょう。
電気は大切なエネルギーです。そのエネルギーをつくるための資源は限られています。<日常生活を支えてくれる電気料金を踏み倒す事を考えるよりも、計画的に安く使って賢く支払う事を考えましょう。
電気代を安くして、滞納を未然に防止!
電気料金が高いと、ついつい電気代を支払うのも億劫になりますよね。しかし電気代を踏み倒すのはあまりにもリスクが高いです。そこで、契約している電力会社を格安な新電力会社に変更することも検討してみましょう!