オール電化は夜間割で電気代が1/3もお得になる!

#深夜電力 #電気料金プラン
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オール電化は夜間割で電気代が1/3もお得になる

オール電化住宅の電気代を計算してみよう

電気代計算

オール電化世帯の電気代は、オール電化世帯の平均電力使用量に電力量料金をかけることで算出できます。

平成23年度の資源エネルギー庁の調査によると、オール電化世帯の年間電力使用量の平均は以下のようになっています。

  • 戸建て住宅…43,473MJ/年
  • 集合住宅…28,249MJ/年

MJは熱量の単位ですので、これをkWhに直すと、1MJ=0.2778kWhなので、

  • 戸建て住宅…12,076.8kWh/年
  • 集合住宅…7,847.6kWh/年

と表されます。

電力量料金は、仮に東京電力の従量電灯Bプランの第二段階料金を当てはめると、26.00円/kWhですので、オール電化のご家庭の年間電気代平均は、

  • 戸建て住宅…12,076.8kWh×26.00円/kWh =313,996.8円/年
  • 集合住宅…7,847.6kWh×26.00円/kWh =204,037.6円/年

月当たりに直すと、

  • 戸建て住宅…313,996.8円÷12=約26,200円
  • 集合住宅…204,037.6円÷12=約17,000円

となります。

オール電化じゃない家庭と比べて安いの?

“心配する女性”

ここで疑問に思うのは、一般的な家庭でオール電化にすると、オール電化ではない家庭に比べて安いのか、という点ですよね。

総務省の統計局のデータから計算すると、2015年の2人以上の世帯での電気代、ガス代、灯油代などの光熱費合計額は、平均で約18,000円です。

この結果からすると、集合住宅ではオール電化の方が安いけれど、戸建て住宅ではオール電化の方が高い傾向にあるということですね。

しかし、先ほど計算したオール電化住宅の電気代は、あくまで東京電力の標準的な電力量料金を適用した金額ですので、実際にはオール電化向けプランは深夜の電気代がとてもお得なプランが多く、かつエコキュートなどの電力を大きく消費する家電が深夜に稼働することを加味すると、工夫次第で安くなる可能性が高いとも言えます。

オール電化の電気代は毎年高くなっている?

値上がり

オール電化を御利用のご家庭では、電気料金が毎年高くなっていることに頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。

実は、この値上がりはオール電化だけではなく電気料金そのものが全体的に値上がりしているのが原因です。

電気料金には、原油、LNG、石炭などの価格の変動が燃料費調整として反映されるのですが、この燃料費が年々上昇しているため電気料金も徐々に高くなっているのです。

東日本大震災による原子力の停止

最近の電気料金の価格上昇の要因の一つに、東日本大震災により2013年9月に国内の原子力発電所が全て停止したことがあります。
それまでの原子力による発電を火力、天然ガス、石油に代替したことで燃料費が増加しています。

年度 火力発電率
震災前(2010年度) 約62%
震災後(2014年度) 約88%

経済産業省のデータによれば、下記のようになります。
かなりの増額ですが、これは国民一人あたりに換算すると年間で約3万円の負担になります。

年度 原発による燃料費増額費 LNG 石油 石炭
2011年度 2.3兆円 1.2兆円 1.2兆円 0.1兆円
2012年度 3.1兆円 1.4兆円 1.9兆円 0.1兆円
2013年度 3.6兆円 1.9兆円 1.8兆円 0.1兆円
2014年度 3.4兆円 2.5兆円 1.1兆円 0.1兆円
2015年度 2.0兆円 1.5兆円 0.6兆円 0.1兆円

オール電化の電気代を抑えるポイント!

オール電化

オール電化はエネルギーが集約できているので、家計管理もやりやすく便利ですが、使い方次第では電気代が高くなるというデメリットもあります。

ここでは、オール電化の電気代を押さえるポイントを、2つご紹介いたしますね。

1.電気料金が安くなる「早朝」や「深夜」を利用する

“東京都市風景”

オール電化向けの電気料金プランの大きな特徴の一つに、「深夜や早朝の電気料金が安い」ことが挙げられます。

その安さは、昼間の高額な電気料金の約3分の1と、破格と言ってもいいほどです。
オール電化で電気料金を安くしたい時、まずテコ入れしたいのが給湯器です。

オール電化なのに、エコキュートなどの深夜に稼働してお湯をためておくタイプの給湯器を導入していないご家庭は、給湯だけでとても高額な電気料金になってしまいますので、切り替えを検討しましょう。

どのくらい違いがあるのか、東京電力のプランで電気料金を比較してみましょう。

スマートライフプラン
オール電化向けのプランなので、夜間の電気料金が割安に設定されています。

時間帯 料金(税込)
6時~翌1時(昼) 25円33銭/kWh
1時~6時(夜) 17円46銭/kWh
契約電力 料金(税込)
1kW 450円
2kW(30A程度) 900円
4kW(60A程度) 1,800円
6kW(9kVA程度) 2,700円
8kW(12kVA程度) 3,600円

従量電灯B
東京電力の従来からの電力プランです。

契約電力 料金(税込)
120kWhまで 19円52銭/kWh
120~300kWh 26円/kWh
300kWh以上 30円2銭/kWh
契約電力 料金(税込)
10A 280円80銭/kWh
15A 421円20銭/kWh
20A 561円60銭/kWh
30A 842円40銭/kWh
40A 1,123円20銭/kWh
50A 1,404円銭/kWh
60A 1,684円80銭/kWh

電気事業連合会のデータによれば、最近の電力消費量(一世帯あたり)は平均すると1カ月300kwh弱となっています。
平均データを元に、プラン別に5時間あたりの電気料金を算出してみます。

プラン名 5時間あたりの電気代 1カ月の電気代 年間の電気代
スマートライフプラン 17.46☓5=87.3円 2,619円 31,428円
従量電灯B 26☓5=130円 3,900円 46,800円

比較してみますと、年間で電気代がかなり違うことが分かります。

オール電化の電気代を安くするためには、この深夜と早朝のお得な時間帯の利用が必須になりますので、この時間帯の電気を上手に使えるように生活を組み立てることが節約につながります。

2.夜間にずらせる家電は「タイマー」で使おう

“洗濯機”

もう一つのポイントとしてお伝えしておきたいのが、食器洗浄乾燥機や洗濯機、炊飯器など、必ず昼間に動かさなくても良い家電については、深夜もしくは早朝に動かすようにタイマー機能を使い、電気料金が安くなるように工夫することです。

ここでは、スマートライフプランの夜間割と従量電灯Bでそれぞれ普段使用する家電を使った場合の電気代を比較してみました。

食洗機 パナソニックNP-TCR3

パナソニック食洗機
引用元:http://panasonic.jp/

スピーディコース30分、消費電力600Whで算出。

プラン名 1回の電気代 1カ月の電気代 年間の電気代
スマートライフプラン 600÷1000×0.5h×17.46=5.238円 約157円 約1,884円
従量電灯B 600÷1000×0.5h×26=7.8円 234円 2,808円

洗濯機 パナソニックNA-VX8700L

パナソニック洗濯機
引用元:http://panasonic.jp/

洗濯時間30分、消費電力68Whで算出。

プラン名 1回の電気代 1カ月の電気代 年間の電気代
スマートライフプラン 68÷1000×0.5h×17.46=約0.59円 約17.7円 約212.4円
従量電灯B 68÷1000×0.5h×26=約0.88円 約26.4円 約316.8円

毎日行う洗濯や食器洗浄などは、安い時間帯に変えるだけで昼間の高い時間帯よりも電気料金が大幅に抑えられますので、おすすめです。

オール電化でエネルギーを「かしこく」使おう

“家の模型と手”

オール電化は、電気をエネルギー源としてご家庭の様々な仕事をするシステムですが、ご家庭によってエネルギーの利用方法のベストな形が異なります。

例えば、昼間は誰も家にいない、帰ってくるのは夜で家電をたくさん使うのは夜、というご家庭では、深夜の時間帯の電気料金が安くなるオール電化はとても魅力的です。

逆に、昼間は家に家族がたくさんいる環境で、料理もじゃんじゃん作る、夜は電気をほとんど使わないという環境では、オール電化は割高になってしまい、ガスと電気の併用が良いということになります。

このように、エネルギーのベストな利用方法は、ご家庭の環境やエネルギーをいつ消費するか、という要素によって全く異なります。
安直に「これが良さそうだから、みんなやっているからコレ!」と選ぶのではなく、エネルギーを見つめ直し、きちんとご家庭の状況に合わせたベストな方法を選択していってくださいね。