プロパンガスボンベ3種の安全な処分方法と料金について
プロパンガスボンベは、家庭用のカセットコンロに使用する小型のタイプや、工場などで使用する大型のタイプがあります。
プロパンガスボンベを使用した後は、そのままゴミとして捨てることは出来ません。定められた方法で安全に処分する必要がありますので、注意してください。種類別の処分方法や料金について詳しくご紹介します。
カセットボンベを安全に処分する方法
カセットボンベはガスコンロで使用するボンベで、1本約360gの製品です。
カセットボンベの場合は、各自治体によって処分方法が決められています。そのため、処分方法については自治体のホームページなどで確認してみてください。分からなければ直接自治体に問い合わせても良いでしょう。
昔は、カセットボンベの中身が残っていれば、穴を開けて中身を放出して空にしてから処分するよう決められている自治体が多かったです。
しかし、最近では穴を空けると中のガスに引火して火災を起こす危険性も重視されています。そのため、穴は空けない方が良いとしている自治体もあります。
カセットボンベの中身が残っていたら、十分にガスを放出させてから処分するようにしましょう。どうしても中身が残ってしまう場合は、中身ありと記載して中にガスが残っていることが分かるようにして処分した方が安全です。
自治体で処分できないゴミとして指定されている場合は、資源回収業者などが回収してくれます。ちなみにカセットボンベを処分するときは、一般的に費用はかからず無料で処分できます。
キャンプなどで使用したプロパンガス容器を処分する方法
キャンプなどでお湯を沸かしたりする際に便利なのが、キャンプ用のプロパンガス容器です。450gや200g容量の製品があります。
処分するときは必ず中身を全部使い、中身が残っている場合は穴を開けてガスを放出させてから処分します。
穴を空けるときは、缶切りでゆっくりと穴を空けていく方法や、五寸釘などを使用してハンマーで叩いて穴を開けるなどの方法があります。またはガス抜き用のグッズを使って開けても良いでしょう。
穴を空ける際、一カ所のみだと中途半端にガスが残り酸素が入って引火する恐れがありますので、穴は何ヶ所か空ける必要があります。
処分する時は、通常は自治体で回収してくれるところが多いです。自治体に出せないゴミとして指定されている場合は、販売メーカーで引き取ってくれます。その場合はまずメーカーに連絡して確認しましょう。
キャンプ用のプロパンガス容器を処分する場合も、一般的に処分費用は無料です。
高圧プロパンガスボンベを処分する方法
事業所や工場などで高圧プロパンガスボンベを使用している方もいるでしょう。
プロパンガス業者が各家庭に届けるボンベは、空になったら業者が交換するため、空のボンベは業者の所有物ということになります。
一方、事業所や工場などではボンベごと買い取ったり、業者から買って使ったりする場合もあります。その場合、使い切って中身が空になったボンベは、当然のことながら廃棄処分です。
液化ガスを貯蔵する高圧ガスボンベは内部の高い圧力に耐えられるように、鋼板などで丈夫に作られています。鉄が主成分なので、処分するときはスクラップに出来るのではないかと思うかもしれませんが、実はスクラップして処分することは出来ません。
高圧ガスボンベは危険物!勝手な処分はNG
高圧ガスボンベは、高圧ガス保安法という法律で規制されている危険物扱いの品です。
中身はプロパンガス以外にも、アセチレンガスや酸素など色々ありますが、どれも可燃性のガスです。そのため、取り扱いを間違えると爆発したり有毒ガスが発生し、大事故に繋がる可能性もあります。
実際に高圧ガスが元の事故が何件も起こっています。このように非常に危険な物であるため、法律で取り扱いが決められており、個人で勝手に処分してはいけないことになっています。
高圧ガスボンベは販売元が処分する
高圧ガスボンベは、基本的に販売元が処分します。そのため、ボンベを購入した人が販売元に返却する必要があります。
購入した本人が返却するのが通常ですが、もし本人以外が返す場合は委任状が必要となり、少し手間がかかります。
しかし、仮に仕入れ先が倒産したり、廃業したりした場合はどうすればいいのでしょうか?その場合は、「高圧ガス保安協会」が行き場がないガスボンベの廃棄処理などについて相談に乗ってくれます。
もし処分に困ったら、こちらに連絡して相談すると良いでしょう。ちなみに処分には、一定の手数料がかかります。
高圧ガスボンベを処分してくれる業者もある
また、不要な高圧ガスボンベを処分してくれる業者もあります。たとえば、大阪薬研株式会社がその1つです。
参考:不要ボンベの回収:http://www.yakken.co.jp/
ただ、このような業者に処分を依頼すると処分料金がかかります。まずは電話やwebで問い合わせをしてみると良いでしょう。
ちなみに高圧ガスボンベは、中に入っているガスの種類に関わらず容器本体に容器番号・販売店・ガス充填日や検査日などが刻印されています。
これは高圧ガス保安法容器管理の義務規定において、ガス充填からガス販売、ガス購入に至るまで、それぞれの住所や連絡先を履歴として残すように定められているためです。
こうした情報が記載されていることで、誰が販売し購入したか、ガスボンベを見ればひと目で分かります。
このような高圧ガスボンベを不法投棄すると、犯罪となるばかりでなく、事故にも繋がります。中身が残っていたため、容器が劣化してバルブが開き、中のガスが噴出しボンベが吹っ飛び人に直撃したという事例もあります。
くれぐれも高圧ガスボンベの取り扱いには気をつけ、決められた方法で処分するように気をつけましょう!