プロパンガスをレンタルする2つのメリットと危険
お祭りやお花見の屋台や公園などのワゴン販売といった、臨時の出店や移動がある販売方法の場合、プロパンガスのレンタルを利用すると非常に便利です。
また、1日~数日の使用であれば購入するよりも圧倒的にコストが掛からないというメリットもあります。プロパンガスレンタルの仕組みや注意点などについてもお話していきます。
プロパンガスのレンタルを利用するメリット
過去にイベント場でのプロパンガスの事故が発生してからは、常設以外のボンベの購入が禁止されるケースも出てきています。その為、プロパンガスを購入したくても断られる事も多く、レンタルへの関心が非常に高まっています。
メリット1.必要な時だけレンタル出来る
プロパンガスレンタルの一番のメリットは、使いたい日に合わせて運搬してもらえるという点です。
多くの場合はその場ですぐに使えるように調整機などが取り付けられた状態で持ってきて貰えるので、素人でも簡単に扱うことが出来ます。
使用後はガス会社が回収してくれるため、保管場所の心配や管理の不安がないのも嬉しいです。
メリット2.購入するよりもリーズナブル
プロパンガスのレンタルは他のリースや貸出と同じように、購入するよりもずっと安価です。もしプロパンガスを購入したら、5kgのボンベだけでも15,000円程になります。更にガス重鎮費用として2,500円前後が必要になってきます。
ガスが入ったボンベを実際に調理器具などに使用できる状態にするには、調整機やホースが必要なので、それらの費用も加算されます。
結果的にプロパンガスを使えるようにするために20,000円前後かかることになるのが一般的です。
では、レンタルの場合はどれくらいの費用になるのでしょうか。同じ5kgのプロパンガスを注文した場合、業者によって異なりますが大体3,000円~5,000円で済みます。
使用後はもちろん返却しなくてはいけませんが、購入するよりも遥かに安いことがわかります。
ただし、移動販売車や同じ場所に長期間出店するケースの場合は、レンタルでは高くつくこともあります。1日~数日、多量のガスを必要しないようなケースの場合は、レンタルのほうが圧倒的にコストが掛かりません。
プロパンガスレンタルの3つの手順
プロパンガスのレンタルをするには、まずは何をすればいいのでしょうか?ここでは一般的なプロパンガスレンタルまでの手順をご説明します。
1.まずはプロパンガスの会社を探す
プロパンガスを取り扱っている業者は非常に多いですが、全てがレンタルを行っているというわけではありません。家庭向けの常設タイプのプロパンガスしか取り扱っていないというところも多いので、まずは問い合わせてみましょう。
取扱があった場合でも、その場ですぐにレンタルしてもらえるとは限りません。
契約や注意事項の確認、実際に使用する場所の環境や住所、使用量や必要個数、日程など多くの取り決めが必要になります。
レンタルとはいえガスを取り扱うわけですから、事故を招かないように様々な下準備が必要になります。思いの外時間がかかる可能性もあるので、使用する予定の日よりも2週間程前には連絡をして準備をするようにしましょう。
2.実際にプロパンガスが納品される
レンタルしたプロパンガスは使用する現場に運搬してもらうことが出来ます。
その際には運搬にかかる費用も必要になるため、コストを削減するために自家用車で受け取りに行きたいと考える人もいます。
受け取りも可能なのですが、その場合車両には積載可能な容量が法律で決まっているため、オーバーしないか確認してください。
運搬して納品をしてもらう場合は、現場にて機具の確認を行うことになります。利用者が立ち会ってボンベと機具を接続し、問題なくガスが利用できるかの確認が行われます。
初めてプロパンガスのレンタルを使用する際にはこちらのほうが安全なので、慣れるまでは納品してもらうほうが良いです。
無事にボンベの接続が完了したら保安書類に署名を行い、その後は自由に使用することが出来るようになります。安全を守った上であればガスの使用の内訳は利用者の自由です。
3.プロパンガスを返却する
納品と同じようにプロパンガスの会社に回収してもらうのが一般的です。その場合、業者がやってくるまではプロパンガスはそのままにしておいて、ホースや機具も外さないようにしましょう。
設置も撤去もプロパンガス会社におまかせしておくほうが安心です。運搬費節約のために返却しに行くことも可能ですが、その場合は取扱には十分注意が必要です。
許可されない限りは絶対に行わず、運ぶ際には安全を確保してから動かしてください。
用途や時間に合ったサイズのボンベをレンタルする
プロパンガスのボンベには様々なサイズがあるため、使う規模や時間によってサイズを変える必要があります。
2kのボンベの使用可能時間
短時間の使用に適したサイズで、2重コンロで連続して4時間程、3重コンロだと2時間ほどでガスがなくなります。
友達同士で鍋をしたり、アウトドアで使いたい方向けのサイズです。
5kのボンベの使用可能時間
レンタルされることが多いサイズで、2重コンロで10時間程、3重コンロで5時間ほど使うことが出来ます。
お祭りの屋台や学園祭など、1日の中で使われる時間が限られている際に利用されることが多いサイズです。
8kのボンベの使用可能時間
一番大きなサイズで、2重コンロでは16時間、3重コンロでは8時間ほど使えます。中コンロでは40時間程使えるため、かなりの大容量だということがわかります。
ガスが足らなくなることを考えて、大きいサイズをレンタルしたくなるかもしれません。しかし、仮にガスが余ったとしても、使わなかった分のガスの料金を差し引いてもらえないことがほとんどです。
ガスを無駄にしてしまわないように適切なサイズを事前に検討し、レンタルするようにしましょう。
プロパンガスレンタルを利用する時の4つの注意事項
プロパンガスはとても身近なものですが、使い方や管理を謝ると大きな事故につながります。レンタルのプロパンガスも同様で、事故防止のためには注意事項を把握しておくことが必要です。
1.火気に近づけない
プロパンガスのボンベは耐久力が非常に高いですが、火気からは2m以上は離すようにしましょう。万が一ガス漏れが発生してしまった時に、近くに火気があると大きな事故に発展してしまうからです。
ガスボンベ自体を高温にすることも非常に危険です。日中に屋外にプロパンガスを置く場合は、直射日光が当たらないようにしましょう。
2.平らで安定した場所に置く
ガス会社に運搬を依頼する場合は、設置も行ってくれるので適切で安全な場所に設置してもらえます。
しかし、自分たちで設置する場合や、やむを得ず移動する必要が出た場合は、絶対に倒れない場所を選んでください。坂道や凸凹した地面に置き、ガスボンベを触るとグラグラするような場合は別の場所を探しましょう。
また、ガスボンベが安定していても、近くに倒れてきそうなものがないかも確認しましょう。思わぬものが倒れてきてガスボンベも巻き添えになり事故を招くことがあるからです。
3.使用中は必ずそばにいる
「ガスを使っている時は離れてないけない」というのは当たり前です。レンタルのプロパンガスの場合は更に注意し、離れないのはもちろんのこと、時々状態を見るようにしましょう。
弱火にしているから、少しの間だから大丈夫というのは非常に危険です。吹きこぼれによって火が消えてガスが漏れたり、何かが飛んできて火に燃え移る可能性があるからです。
4.少しでも異臭を感じたら連絡をする
ガスには独特の強烈な臭いがついているので、僅かなガス漏れでも鼻につきます。
⇒あの臭いプロパンガスの成分は何?
ガスの使用中に限らず、使っていないときでもガスの臭いを感じたらすぐに栓を締めて火を消してください。
その後ガスの臭いが消えたとしても、使用は続けずにガス会社に連絡をしましょう。点検を行ってもらい、問題がないと判断されてから使用を再開してください。
プロパンガスはレンタルをすることにより、様々な用途で利用することが出来ます。
レンタル方法は決して難しくはありませんが、思いもよらない事故を起こしてしまう可能性もあるので、取り扱いには十分に注意をしてください。