ガスコンロのガス代とIHクッキングヒーターの電気代を比較!
近年は、一般的なガスコンロを採用されるお宅とIHクッキングヒーターを採用されるお宅が、ほぼ二分されるようになりました。ガスコンロを使われている方でも、IHクッキングヒーターってどうなんだろうと思った事がある方もいらっしゃることでしょう。
IHクッキングヒーターには、様々な魅力を感じます。しかし、ガスコンロにはガスコンロの良さがあります。そこで気になるのが、ガスコンロとIHクッキングヒーターの光熱費の差ではないでしょうか。実際、ガスコンロのガス代とIHクッキングヒーターの電気代を比較すると、どちらが安いのでしょうか?
ガスコンロとIHクッキングヒーターの違いやポイントなど、様々な角度からくらべてみました。
ガスコンロのガス代とIHクッキングヒーターの電気代の差
一般的なガスコンロのガス代と、IHクッキングヒーターの電気代を比較してみましょう。30分の使用で計算しました。(1kWh当たり20円の計算)
30分使用した場合の電気代 | |
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IHクッキングヒーター | 約28円 |
都市ガス | 約10円 |
プロパンガス | 約37円 |
よって、都市ガスが1番安く、次がIHクッキングヒーター、プロパンガスは1番高い光熱費となります。プロパンガスは都市ガスの約2倍の熱量を持っていますが、㎥ごとの単価が都市ガスの約2倍以上にもなる傾向が強いです。都市ガスが通っている場合は、ガスコンロを使った方が光熱費が安くなります。しかし、都市ガスが通っていない場所では契約ができません。そのため、都市ガスが通っていない地域はIHクッキングヒーターを採用すると光熱費を安くできるという事となります。
IHクッキングヒーターでお料理をする際に光熱費を安くするポイント
都市ガスより光熱費が高いIHクッキングヒーターですが、IHクッキングヒーターでより安くお料理を行う為のポイントを、まとめてみました。
電力自由化で安い新電力に変える
1番は、電力自由化で登場した新しい電力会社に乗り換える事です。今まで使っていた各地方の電力会社の電気料金は、新電力と比べるとやや高いです。IHクッキングヒーターの電気代を少しでも安く抑える為には、新電力の業者の変更をすると安い電気料金プランにする事ができます。
IHクッキングヒーターを多く使う時間帯を意識して使う
例えば、煮込み料理などより長くIHクッキングヒーターで調理を行うのであれば、深夜電力を上手く活用してみましょう。電力会社には、夜間から明け方まで電気代がお得となるプランがあります。
長時間の調理をその時間に行う事で、IHクッキングヒーターにかかる電気代を削減する事に繋げる事ができます。深夜電力は半額になるプランもありますので、断然お得となります。
煮込み料理1回に付き1時間程かかると仮定すると、通常の時間帯であれば約20円の電気代がかかるところ、深夜電力時間帯に調理を行う事で半額の約10円とする事ができます。1週間に2回煮込み料理を行う事で、1週間で約20円の節約になります。
1か月4週あると仮定し、約20円×4回で約80円。約80円×12か月=960円程の年間の電気代の節約に繋げる事ができます。
深夜電力で電気代を節約するには、日中に使う電力量をいかに減らすかが大きなカギとなります。IHクッキングヒーターも、夜間と早朝に使う頻度を多くする事で電気代を減らす事ができます。
パネルのヒーター部分にピッタリ接地するお鍋やフライパンを使う
IHクッキングヒーターはあくまでヒーターですので、パネルのヒーター部分への接地面積が多い程発している電力に対しての熱伝導となります。接地面積が少ないと、接地していないパネル部分の電力が無駄に放出されてしまうので、無駄な電力放出となってしまいます。
パネルのヒーター部分にピッタリはまるお鍋やフライパンを使う事が、光熱費を抑える事に繋がります。鍋底は丸くなく、平らな物の方が熱伝導率を高くする事ができます。
この3つのポイントを意識してIHクッキングヒーターを使ってみると、電気代節約に繋げる事ができます。せっかくIHクッキングヒーターを使うのでしたら、万度に使って高い効果を得るべきですよね。
ガスコンロとIHクッキングヒーターに共通する光熱費の減らし方
ガスコンロとIHクッキングヒーター、2つの光熱費を減らすポイントには共通点もあります。どのようなポイントで光熱費節約に繋がるのか、ピックアップしてみました。
フルパワーで短時間調理!
ガスコンロもIHクッキングヒーターも、時間を掛ければかける程光熱費がかかりますので、短時間でフルパワーで使う事で光熱費の節約となります。そのために活用してほしい調理器具が、圧力鍋や余熱調理用のお鍋です。このようなお鍋は、少ない光熱費で中身に上手く浸透させるパワーを持っておりますので、かなりの光熱費節約となります。
お掃除をこまめにし綺麗な状態で使う
ガスコンロもIHクッキングヒーターも、熱が出る部分が汚れていると温めが難しくなります。ガスや電力を無駄にしない為には、こまめにお掃除をするようにしましょう。ガスコンロは細かい部分までこまめにお掃除をするようにし、IHクッキングヒーターはパネルをこまめにお掃除するようにしましょう。
煮込み料理の際は落し蓋を使う
煮込み料理を作る時は、落し蓋を使う事で熱を逃がさずお鍋の中の熱伝導率を高くする事ができます。熱伝導率を高くする事で、素早くお料理に火が通り光熱費の節約となります。ガス会社の調査によると、落し蓋を使うだけで年間3,000円程の節約に繋げる事ができます。
ガスコンロだけの特徴
昔ながら皆さんになじみがあるガスコンロには、どのようなメリットがあるのでしょうか。IHクッキングヒーターには無いメリットを挙げてみました。
焦げ目を付けるのであればガスコンロの方が良い
焼き料理の場合は、焼き目を付けるのも大事ですよね。ガスコンロの場合は、きちんとした焦げ目を平均的に付けられます。
しかし、IHクッキングヒーターの場合は中心が熱くなるシステムですので、真ん中しか焦げません。中心から遠ざかるほど焦げ目がつきにくいので、キレイな仕上がりにしづらいと感じることがあるでしょう。
お鍋やフライパンは何でも使える
直接の炎による調理ですので、どんなお鍋でもフライパンでも使う事が可能です。IHクッキングヒーター専用のお鍋やフライパンでも、使う事ができます。
調理が断然美味しい
本物の炎を使ったお料理とヒーターで温めた料理では、味に大きな差が出ます。
同じ料理を作っても、ガスコンロでのお料理が断然美味しいという方が多くいらっしゃいます。ガスコンロは直接炎が当たるので、鍋肌の温度差を少なくさせる事ができます。お鍋の温度を下げにくく調理が可能ですので、炒め物も煮物も美味しく作る事ができます。特にガスコンロのグリルは、お料理の素材のうま味を逃さない調理ができるので、お魚などとても美味しく焼く事ができます。
IHクッキングヒーターは安全でとても便利ですが、食べ物への熱の通し方に大きな差が出てしまっているのが現状です。
ガスはIHより省エネ性が高い
IHは炎が燃焼せずにコンロの機能を発揮するので、二酸化炭素の排出が少ない傾向があります。しかし、もっと二酸化炭素の排出量が少ないのがガスコンロです。
電気の場合、発電から送電までのエネルギーの消費ロスが非常に多く、火力発電により二酸化炭素を排出しています。ガスの場合、ガス工場から家庭へとガスが行くときのエネルギーロスがほぼ無いので、二酸化炭素の排出を大幅に抑えております。
IHクッキングヒーターだけの特徴
安全で使いやすいと、若い方に非常に人気があるIHクッキングヒーター。
ガスコンロには無い素晴らしいメリットがたくさんありますので、ピックアップしてみました。
IHクッキングヒーターは万が一点けっぱなしでも問題ない
万が一スイッチを切り忘れて点けっぱなしの場合でも、自動OFFにより電源OFFになりますので心配要りません。直接炎が出ているコンロではありませんので、万が一点けっぱなしになったとしても火災が起きる心配は一切ありません。
調理の際に熱を感じず快適なのはIHクッキングヒーター
ガスコンロの場合は、調理の際に常に火の熱さを感じてしまいます。火が直接出ておりますので、それが直接自分に影響するので熱いなと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その点、IHクッキングヒーターはヒーター自体に熱を持ちますので、調理をしても手や顔に熱さを感じる事は一切ありません。夏の暑い日などは、IHクッキングヒーターでの調理の方が断然快適です。
IHクッキングヒーターはお掃除が楽
IHクッキングヒーターは平らですので、お掃除がとても楽です。サッと拭くだけで、綺麗にする事ができます。
ガスコンロの場合は、ごとくなど凹凸がありますのでお掃除が大変です。清潔で綺麗に使う事ができるのは、IHクッキングヒーターです。
IHクッキングヒーターの方がお鍋やフライパンの外側が焦げ付かない
ガスコンロを使うと、ガスの火の影響によりお鍋やフライパンの外側が焦げ付いてしまう事があります。付いてしまった焦げは、金タワシでこすったり色々手間がかかり面倒です。
IHクッキングヒーターは炎が出ませんので、お鍋やフライパンの外側が焦げ付いて汚くなることが一切ありません。常に綺麗なお鍋やフライパンを使えますので、見た目がお気に入りで買ったお鍋やフライパンでも外見を保つ事ができます。
IHクッキングヒーターは二酸化炭素を発生させないけれど電磁波を発生させる
IHクッキングヒーターは火を一切使いませんので、二酸化炭素の発生がありません。電気を送電する際に多少の二酸化炭素を排出しますが、それでもエコな調理器具といえます。しかし、電磁波の発生が気になる可能性はあります。
お料理の美味しさよりも使い勝手を重視するのであればIHクッキングヒーター
光熱費の軍配は都市ガスに挙がりましたが、深夜電力の取り入れをする事で光熱費を安くする事が可能な事を踏まえると、IHクッキングヒーターの方がオススメです。
IHクッキングヒーター特有の使い勝手や安全性を考えると、現代にはIHクッキングヒーターの方が適していると言えます。キッチンのリフォームを検討されているのでしたら、IHクッキングヒーターを選択の視野に入れて検討してみましょう。