クランプメーターの使い方から消費電力の計算方法まで

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クランプメーター

クランプメーターとは

クランプメーターとは、コードをはさむだけでそのまま通電している電流を測定できる計測機器のことです。

回路を切って測定しなくても良いので、安全で簡単に使うことができます。

クランプメーターの使用方法

以下のように、クランプメーターにより使用方法が変わってきます。

漏れ電流測定クランプメーター

漏れ電流測定クランプメーター

単相2線を2本つまんで漏れた電流に磁界が発生して差ができた数値が値になります。三相線の場合は、T,S,R 3本の線を同時にクランプするか、接地線をクランプすることで漏れ電流を測ることができます。

負荷電流クランプメーター

負荷電流クランプメーター

単相2線の場合は、単相2線のどちらかをつまんで測ります。
三相線の場合は、T,S,R 3本の線を単独でつまみ、それぞれの電流の数値を測ります。

クランプメーターの具体的な使い方

ACクランプメーター3280-10F

形名 3280-10F
整流方式 平均値整流方式
表示更新レート 2.5回/s
測定可能導体径 φ33
周波数帯域 50/60Hz
交流電流 42.00/ 420.0/ 1000A
交流電圧 4.200/ 42.00/ 420.0/ 600V
直流電圧 4.200/ 42.00/ 420.0/ 600V
連続使用時間 約80時間
寸法 57W☓175☓16D,100g

今回は、ACクランプメーター3280-10Fを参考に紹介しています。

大口径と大電流の測定方法

  • ロータリースイッチを~Aにセットする
  • 青色のダイヤルを押します
  • 本体にオプションのACフレキシブルカレントセンサCT6280をセットする
  • 測定したいコードをはさみ測定数値を確認する

※φ130mmAC4200Aまで測る事が可能です。

交流電圧測定

  • ロータリースイッチを~Vにセットする
  • 測りたい部位にテストリードをあてて計測値を測定します

直流電圧測定

  • ロータリースイッチを‥Vにセットする
  • 測りたい部位にテストリードをあてて計測値を測定します

抵抗測定

  • ロータリースイッチをΩにセットする
  • 測りたい部位にテストリードをあてて計測値を測定します

導通チェック

  • ロータリースイッチを↔にセットする
  • 左上の青色のボタンを押します
  • 測りたい部位にテストリードをあててブザー音で導通を確認します

クランプメーターの種類

クランプメーターには、2種類あります。

負荷電流タイプ 数アンペア以上の電流を測定可能
漏れ電流測定タイプ 数アンペア以下の電流を測定可能

このクランプメーターで測定可能な電流は、3種類あります。

ACクランプメーター(交流電流) 50Hz以下までの周波数帯特性か50Hz/60Hzを軸として周波数帯特性を備えている
AC/DCクランプメーター(交流/直流) 直流でも交流でも測定可能か直流に交流が重層しており測定可能
DCクランプメーター(直流) 直流だけ測定が可能

この他にも、整流システムの相違で実効値整流形と平均値整流形の2タイプがあります。

正確な数値を確認したい時は、真の実効値システムのクランプメーターが必要になってきます。

クランプメーターの選び方

測定するコードにより適したクランプメーターを選びますが、それには以下の点を確認します。

  • 測りたい負荷の電流値の最大数値が使用するクランプメーターの電流範囲内である
  • 測るコードの太さがクランプメーターで測定できる太さであるか
  • 負荷電流タイプを使用する時は実効値整流方式であるか

交流電流測定の時は、周波数が変わることがあります。その場合は、クランプメーターの周波数帯域を調べます。

クランプメーターには、導通診断、抵抗値測定、直流や交流電圧の測定などの機能が製品により異なりますので、使用したい機能があるか確認して選びます。

クランプメーター可能導体外径

クランプメーター外径により、測定できる単心ケーブルが変わってきます。

単心ケーブル 仕上外径(m㎡)
IV600V単心 8,14,22,38,60,100,150,200,250,325,400,500
CV600V単心 8,14,22,38,60,100,150,200,250,325,400,500
CV600V3心 8,14,22,38,60,100,150
CVT600V3心 8,14,22,38,60,100,150

クランプメーターの計算方法

電力は、ワット(W)で家庭の消費電力です。消費電力を計算するには

電力(W)= 電圧(V) × 電流(A) × 力率(%)

この方式に数字をあてはめて計算します。電力が多いほど家庭で消費されている電力が多いということです。
電圧(V)は、一般家庭なら大体が100Vです。クランプメータの値は、電流(A)になります。力率とは、電力の有効に使用した割合のことです。
分からない場合は、80で計算すると誤差があまり生じません。

クランプメーターは電気工事士の必需品

電気工事士にとって電圧や電流の確認が必要なため、クランプメーターやテスターがなくてはチェックができません。
電圧が分からないと分岐回路に不具合が生じ大変なことになるかもしれません。
家庭の建物全体の回路の電流量を測定するには、クランプメーターで計測するのがおすすめです。クランプメーターは、値段やサイズもさまざまです。コンパクトタイプのものもあるので、家庭用でしたらこのようなものでも良いでしょう。

家庭にある家電製品の身近なものの電力や電圧を測る習慣は、省エネ意識が高まりおすすめです。興味のある方は、ぜひ試してみましょう。